複数の拠点から同時に参加するマルチ録音を完全リモートで実現!

マルチロケーション・マルチトラック・レコーデイングを遅延30ms以内で実現
株式会社ongaqは、51日(金)に発表した環境提供型遠隔録音サービス[Rec Outを拡張し、複数の実演家それぞれが自宅にいながら行うリモート同時多重録音に成功しました。


新型コロナウイルス感染症に伴いリモートでの音楽制作が議論される遥か前から、実演家の一人一人がそれぞれの場所からリモートで参加する多重録音は実現が困難であると言われてきました。

特に、複数人数の実演家の収録に際して「製品品質」には不可欠な「マルチチャンネルの録音」が必須となる中、演者が最大のパフォーマンスを発揮するには、互いの音が遅延して聞こえる「レイテンシー(伝達遅延)」が大きな弊害となっていました。

レイテンシーの課題を解決
同社はこの度、48kHzの音質を保ったまま、インターネットを通じたマルチチャンネルのレイテンシーを、一般的な会議アプリのおよそ7倍速い、最速23ms(ミリセコンド)以内で送受信することを可能とし、より自然な聴感環境を実現しました。

実演家、エンジニア双方のニーズを満たす結果に
[Rec Out]の方式により、実演家、エンジニア、作編曲家や進行管理を行うディレクター、プロデューサーなど、様々な関係者が全員、自宅など個別の場所にいながらにして従来の環境に近い形で録音、ライブ、リハーサルなどを行うことが可能となります。

実証実験に参加した実演家たちからは「遠隔であることを忘れさせるほどの近い距離感」、「リモート録音のストレスや違和感を感じなかった」「自然に耳に全体の音情報が入ってくる相手に“合わせる“”揃える“が自然に行えた」と、満足率100%のフィードバックを得られたほか、収録エンジニアも「業界全体の課題となっていたレイテンシーの問題を、回線速度や環境が個別に異なるオンライン上でありながら、ここまでクリアする方式が採れることで、リモート録音、ライブなど様々なシーンで製品音質を自信をもって提供できる」と回答。

特別な装置は不要、参加条件もシンプル
同サービスでは、参加者はパソコンとアプリ、そしてある程度の速度があるインターネット回線があればどこからでも、誰でも参加でき、特殊な装置を必要としないことがこれまでにない大きな特徴となっています。
本方式を採用することにより、今後急激に普及していく5G(第5世代移動通信システム)の回線を使用すれば、モバイル環境においても多チャンネルのスムーズな送受信も可能となり、様々なロケーションから実演家が参加するオンライン上のライブイベントなども可能となります。

アニメや吹き替えの多人数アフレコ収録にも対応」
また、これまで可能としていたアニメのアフレコ収録においても、それぞれの実演家に映像を同期させつつ行うアニメのアフレコ収録をリモートで実現するプランを正式にサービスインすることを発表。
現在、最大32人までの同時多重録音が可能となっており、今後もストレステストを繰り返すことで収録人数を積極的に増加させていくことも明かされました。
緊急事態宣言の解除はされても「三密」の回避が極めて困難とされているアニメや吹き替えドラマの音源制作現場において目下一番の課題となっている同時収録人数を気にすることなく収録が可能となる本プランは、多数キャストを必要とする同業界から早速注目を集めています。

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